BIG ONES

目次

一緒に作りたいプロダクトはなんですか?

印刷と塗装の技術を組み合わせた日常に溶け込む上質なギフト

どんな会社ですか?

私たちは、印刷・水圧転写・塗装の3つの技術を用いて、さまざまな製品にオリジナルデザインの装飾を施している会社です。

水圧転写とは、水に浮かべた専用のフィルムを使って、立体物に柄や写真を貼りつける加工技術のことで、インパクトドライバーやバイクのカスタムパーツなどへの装飾を施しています。
従来のやり方では、あらかじめ印刷された既成のフィルムを使用するため、木目柄や迷彩柄など、選べるデザインが限られており、汎用性が高くないという課題がありました。そこで、現代表である父が独自に技術開発を進め、オンデマンドで好きなデザインをフィルムに印刷できる「REAL PRINT(リアルプリント)」という方法を開発しました。
インクジェットでオリジナルデザインをフィルムに印刷し、水圧転写でデザインを貼り付け、最後に塗装で表面をコーティングする、この3つの技術を組み合わせることによって、写真やオリジナルデザインなどの細かい表現ができるようになり、お客様の要望に合わせた世界にひとつだけのデザインを提供できるようになりました。

電動工具(インパクトドライバー)に施したオリジナルデザイン

会社のルーツは、プラスチック塗装から始まり、水圧転写や塗装、印刷など、少しずつできることを増やしていって、今のスタイルにたどり着きました。現場では、父と私が転写や塗装の作業を、母がそのサポートを、そして妻がデザインやデータの準備を担当してくれていて、家族で力を合わせながらものづくりに向き合っています。

水圧転写の作業をしている様子

特徴!

私たちの強みは、自社でオリジナルデザインの柄をフィルムに印刷できる技術を持っていることです。現在は、印刷したデザインのフィルムを立体物に貼り付ける方法として水圧転写を主とした事業展開を行っています。

水圧転写という技術自体は昔からあるもので、大量生産に向いている技術ですが、一方で、単純な形状が基本で、カスタムなどへの対応は難しいという課題があります。そこで私たちは小ロットでも対応できるように技術開発を行い、「一点一点違う形・柄・素材に対応する」柔軟に対応できるようになったため、試作品など1点から受注可能です。さらに、水に沈める角度やスピードなどを手作業で微調整することで、気泡の入りやすい形状でも美しく仕上げることができます。こうした繊細な調整ができるのは、量産向けの生産ラインでは難しく、小ロット対応で複雑な形状にも水圧転写ができるのがBIG ONESの強みです。

さらに、転写した後に塗装の技術も組み合わせることで、発色をより鮮やかに見せたり、マットな質感や高級感を表現できることも、私たちの強みだと思っています。

広報活動はほとんど行っていませんが、ホームページからのご相談を中心に、全国各地から車やバイクのカスタムパーツなどのご依頼をいただいています。中には、他社で対応が難しいと言われた案件について、「それなら一度BIG ONESに聞いてみたら?」とご紹介いただくこともあります。実際、大阪の中でも、私たちのように小ロットでのデザイン施工に対応している会社はほとんどいません。だからこそ、そうしたご相談をいただけるのは嬉しくて、なんとか形にできないかと、試行錯誤しながら取り組んでいます。

転写作業の下準備

持っている技術・強み

  1. オリジナルデザインをフィルムに印刷できる技術

  2. 1点から受注可能な小ロット生産が可能

  3. 立体で複雑な形状にも対応できる水圧転写の技術

  4. 表面をコーティングする(ウレタン)塗装の技術

  5. 塗装も印刷も組み合わせて色鮮やかな表現のものづくりができる

苦手なこと

  1. 大量生産(2人体制での作業のため)
  2. シリコン、PET樹脂は塗装材を弾くため装飾不可
  3. 凹凸のある形状の場合、直線的なデザインは転写時に伸びる可能性あり
  4. 黒地に白抜きといった色むらが生じやすいデザイン
  5. to C向けの販売(問い合わせ対応などが難しい)
  6. 大量の在庫を確保すること

作っている主なプロダクト

 ・モデルガンのフレーム
 ・スマホケース
 ・会場装飾品
 ・車やバイクのカスタムパーツ
 ・木製パネル
 ・電動工具(インパクトドライバー)

木製パネル
電動工具(インパクトドライバー)

こうばの様子

オリジナルデザインを印刷するインクジェット印刷機
印刷したフィルムをお湯につけ、フィルムを溶かす工程
特殊な塗料を吹きかけて貼り付け前の下準備をする様子
転写作業①
転写作業②
塗装作業
完成品
工場内の様子
会社の外観

今回のプロジェクトでやりたいこと

今回のプロジェクトでは、これまで培ってきた技術や経験を活かしながら、「誰もが手に取れるもの」「毎日の暮らしに自然に溶け込むもの」を一緒に作っていけたらと思っています。私たちはこれまで、どちらかというと車やバイクのカスタムパーツなど、趣味性が高く、ニッチで特定の方に向けた製品を多く手がけてきました。ですが、もっと幅広い方に私たちの技術を知ってもらえるような、より日常の中で使ってもらえるようなプロダクトに挑戦してみたいと考えています。

実は以前にもスマホケースを装飾していたのですが、機種の種類が多く、それぞれに対応するのが難しかったことや、在庫管理の大変さもあって、現在は商品としての展開は行っていません。でもやっぱり、毎日持ち歩くような身近なアイテムって、つくっていてもワクワクしますし、魅力的だなと感じています。そういった背景もあり、少し前から「自社のオリジナル商品を作ってみたい」と思うようになり、オリジナルデザインのスマホケースやアクセサリーの試作を作ってみました。

スマートフォンケースの試作品
アクセサリーの試作品

この試作品では、水圧転写は使用せず、インクジェットで印刷したデザインフィルムを直接貼り付け、仕上げにウレタン塗装でコーティングしています。これにより、写真のようなツヤ感を持たせることができ、印刷だけでは表現しきれない鮮やかな色味や質感、奥行きのある仕上がりが実現します。
印刷と塗装を組み合わせたこの技術を活かして、日常に溶け込みつつ、誰かへのギフトに選びたくなるような、上質なアイテムをかたちにできたら嬉しいです。